政府の追加経済危機対策の裏付けとなる2009年度補正予算が5月29日に成立しました。
「雇用」の改善を大きな目的に掲げ、雇用維持を支援するための助成金の拡充を図る補正予算の内容には大きな注目が集まっています。
詳細な内容の発表が待たれるところでありますが、ここでは案の通り成立した厚生労働省による補正予算案により、助成金拡充の最新動向を確認しましょう。
政府の追加経済危機対策の裏付けとなる2009年度補正予算が5月29日に成立しました。
「雇用」の改善を大きな目的に掲げ、雇用維持を支援するための助成金の拡充を図る補正予算の内容には大きな注目が集まっています。
詳細な内容の発表が待たれるところでありますが、ここでは案の通り成立した厚生労働省による補正予算案により、助成金拡充の最新動向を確認しましょう。
【平成21年度厚生労働省補正予算案の概要(抜粋)】
(※本予算案は案のとおり成立しました。)
◆緊急雇用対策(規模 2兆5,128億円)◆
◆雇用調整助成金の拡充等(規模 6,066億円)
〇解雇等を行わない場合の助成率の拡充
中小企業の場合 : 5分の4 ⇒ 10分の9
大企業の場合 : 3分の2 ⇒ 4分の3
〇残業を大幅に削減し、解雇等を行わない場合の助成
中小企業の場合 : 30万円~45万円
大企業の場合 : 20万円~30万円
〇大企業に対する教育訓練費の引き上げ
〇1年間の支給限度日数の撤廃
〇休業中の労働者に教育訓練を実施する事業主に対して、
訓練計画の策定、実施期間の情報提供、訓練実施のコー
ディネート等の支援
◆緊急人材育成・就職支援基金(規模7,000億円)
〇十分な技能・経験を有しない求職者への実習雇用・雇入れの
支援を実施
(なお、2009年6月3日の日経新聞の報道によると、
この6か月間の実習期間は1人あたり月額10万円が企業に
支給されます。実習後、正社員として雇用すれば1人あたり
100万円が助成されるとのことです。)
〇海運事業等雇用調整助成金(仮称)の創設
船員保険制度のおいても船舶所有者の教育訓練・休業等による
雇用維持の取り組みを支援するための海運事業等雇用調整助成金
(仮称)を創設。
◆雇用型訓練を実施する企業への助成制度の拡充(規模145億円)
〇中小企業の助成率を下の通り拡充
4分の3 ⇒ 5分の4
◆障害者の雇用対策(規模5.5億円)
〇障害者に関する雇用調整助成金を下の通り引き上げ
中小企業の場合 : 5分の4 ⇒ 10分の9
大企業の場合 : 3分の2 ⇒ 4分の3
◆短時間勤務を希望する方への支援の充実(規模1億円)
〇短時間労働者均等待遇推進等助成金の拡充
短時間正社員制度の導入に加え、同制度利用者の10人目まで
助成金を支給
〇両立支援レベルアップ助成金(子育て期の短時間勤務支援コース)
の拡充