平成20年度及び平成21年度の補正予算により、次々と拡充が行われる助成金の中から、今回は「中小企業子育て支援助成金」の概略をご紹介します。
この助成金については、初回の受給額が60万円であったものが、80万円に上乗せされ、さらに100万円にまで増額されました。取得者の上限人数も2人から5人まで増員されています。
支給対象期間が1年延長されましたが、それでも平成23年までの時限措置となっておりますので、この機会を逃さないようにしたいものです。
なお、以下の記載はわかりやすくお伝えするため、概要のみの記載としておりますのでご注意下さい。
◆以下の要件にあてはまる事業主が、一定の要件を満たした
育児休業制度 または 短時間勤務制度を 初めて 利用した場合に受給できます!◆
〇受給できる金額
【育児休業取得の場合】
・1人目が取得するとき 100万円
・2人目から5人目が取得するとき 各80万円
【短時間勤務制度利用の場合】
・1人目の取得するとき 60万円~100万円
・2人目から5人目が取得するとき 各40万円~各80万円
※短時間勤務の利用期間により金額が異なります。
〇受給できる事業主
・常時雇用する従業員が100人以下である中小企業の事業主です。
〇必要な手続き
①「一般事業主行動計画届」の作成。
計画届を作成し、従業員に周知する必要があります。
(参考)一般事業主行動計画とは、「次世代育成支援対策推進法」により定められ、従業員の仕事と子育ての両立を支援するための雇用環境の整備等について事業主が策定を義務付けられている計画です。ただし、100人以下企業の事業主については努力義務とされています。
②就業規則又は労働協約の整備
育児休業制度又は短時間勤務制度の規定を作る必要があります。
(参考)「育児・介護休業法」(略称)により全てに会社に育児休業が義務化されていますが、給与を支払う義務はありません。
〇育児休業取得の要件
1歳までの子を養育するために、6か月以上の育児休業を取得することが条件です。
ただし、この育児休業期間には、産後休業期間を含めてもよいです。
(参考)労働基準法では、産後休業期間は産後8週間は原則として、事業主は女性を就業させてはならないことと定められています。
〇短時間勤務制度利用の要件
下のア~ウのうち、いずれかの短時間勤務制度を、3歳未満の子を養育するために6か月以上利用することが条件です。
ア 1日の所定労働時間を1時間以上短縮する制度
イ 週又は月の所定労働時間を1割以上短縮する制度
ウ 週又は月の所定労働日数を1日以上短縮する制度
(参考)所定労働時間及び所定労働日数とは、各会社の就業規則等によって定められた労働時間と労働日数のことをいいます。雇用条件によって、従業員個々の所定労働時間及び労働日数が異なることもあります。
(参考URL)
中小企業子育て支援助成金のリーフレット〔pdf版〕(リンク先:厚生労働省のホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/ryouritsu01/pdf/02.pdf
一般事業主行動計画に関するリーフレット〔pdf版〕(リンク先:厚生労働省のホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/kaisei/dl/01.pdf
育児・介護休業法についての解説(リンク先:厚生労働省のホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/ryouritu/aramashi.html