このほど厚生労働省より発表された調査結果によると、中小企業緊急雇用安定助成金(以下「中安金」と表記する)に対する申請件数は依然として増加傾向にあります。
中小企業を対象とする中安金を含む雇用調整助成金への実施件数は、以下のように推移しています。
このほど厚生労働省より発表された調査結果によると、中小企業緊急雇用安定助成金(以下「中安金」と表記する)に対する申請件数は依然として増加傾向にあります。
中小企業を対象とする中安金を含む雇用調整助成金への実施件数は、以下のように推移しています。
◆雇用調整助成金等に係る休業等実施計画届受理状況◆
事業所数 | |
平成20年12月 | 1,707 |
平成21年1月 | 12,209 |
平成21年2月 | 29,137 |
平成21年3月 | 46,558 |
平成21年4月 | 61,349 |
平成21年5月 | 67,192 |
平成21月6月 | 75,532 |
平成21年7月 | 83,031 |
(平成21年8月28日 厚生労働省「雇用調整助成金等に係る休業等実施計画届受理状況及び支給決定状況、残業削減雇用維持奨励金に係る計画届申請状況並びに大量雇用変動届提出状況」より抜粋)
平成21年7月における休業実施計画届の提出件数を確認すると、東海地方では、愛知県9,497件、岐阜県3,043件、三重県1,330件の申請が出されています。
東京都7,095件、神奈川県3,182件、大阪府8,037件、兵庫県3,142件、福岡県1,918件といった大都市の申請件数と比較しても、東海地方の中安金の利用件数の多さが窺われるのではないでしょうか。
先ごろ7月時点の完全失業率が5.7%、完全失業者の数は359万人に上昇したと労働力調査により公表されたところですが、中安金を含む雇用調整助成金の7月時点の対象労働者数が、中小企業と大企業を合わせて全体で243万人にも上っており、日本企業の抱える余剰人員は失業者の数のみでは計り知れません。
この243万人の中にどれだけの失業者予備軍が含まれているかは、推し量ることができませんが、依然、雇用悪化の歯止めが利かない状況であることは確かではないでしょうか。
(参考URL)
厚生労働省:平成21年8月28日 Press Release
http://www.mhlw.go.jp/za/0828/a53/a53.pdf