11月27日をもって、行政刷新会議の事業仕分け作業が完了しました。
一番多くの事業が対象となった農林水産省では、「予算要求通り」の言葉がみられたのは次の3事業のみでした。
①無条件で「予算要求の通り」と判定されたのは、『漁業共済経営環境変化特別対策事業』
②「事務費削減以外は予算要求通り」と判定されたのは、『中山間地域等直接支払制度』
③「自治体の判断に任せるまたは予算要求通り」と判定されたのは、『農村活性化人材育成派遣支援モデル事業(田舎で働き隊)』
残りの事業は、「廃止」、「予算要求の縮減」、「基金を国庫返納」がほとんどを占め、「自治体の判断に任せる」はわずかでした。
事業仕分けの過程で見えてきたのは、事業が必要か否かだけでなく、事業遂行上必要となる事務費が過大ではないかとの疑問です。
せっかくの補助金が、現場に届く前に、経由する公益法人で報酬や給料その他経費に膨大な額が費やされていることが明らかになりました。
公益法人の理事の報酬額が、年収1,600万円、1,300万円、1,200万円などと公表された際には、多くの人たちが呆れたり、怒りを覚えたりしたのではないでしょうか。
無駄な事業の廃止は当然のことながら、事業にかかる事務費の削減も求められます。
農業の現場に役立つ税金の使い方になっているのか、今後の予算編成にも注目していく必要があります。
なお、〔農林水産省対象事業〕事業仕分けの結果の一覧は、下記PDFファイルをクリックすると、ご覧いただけます。