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【国際労務教室】海外現地法人が抱える労務リスク
 海外現地法人は、海外進出直後から撤退・清算に際するときまで、様々な労務リスクに直面しています。
 
海外進出後、海外現地法人が抱える労務リスクとして代表的なものに、進出時の想定以上に人件費が高騰する状況や、人材確保に苦慮する事態が挙げられます。周囲の給与相場の変動への不適応により「必要な人数の技術者が確保できない」「人材が賃金の高い他社に転職してしまった」という状況を招くことがあります。
 
また、現地の労働法令や労働慣行への不適応により、予期せぬ労働紛争が起こることもあります。退職にまつわる補償金の請求を受け、その請求額が日本の常識では考えられないぐらい高額であることに驚くケースも少なくありません。
 
現地法人を撤退・清算することを決断した後も、労務リスクから逃れることはできません。清算手続きに入って初めて、過誤または故意による残業代の未払いや従業員の社会保険の未加入などの課題が表面化し、関係当局により指導を受けることがあるからです。場合によっては、それらの支払いが済むまで、清算ができないという事態も想定されます。
 
労働契約の解除を伴う撤退・清算に際しては、それまでよりいっそう慎重な対応をせざるをえません。無用な労働紛争を避けるため、当地の法制度上有効な手順のもと労働契約解除の通知を行うと共に、残業代を含む未払賃金や法制度または就業規則において約定された退職金を支払い、社会保険料・所得税を正確に計算し清算する必要があります。