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【国際労務教室】 新設 外国人技能実習法の概要
 昨年11月28日に公布された「技能実習法」(※1)は、外国人技能実習生(以下実習生といいます)の保護を図るための技能実習制度適正化と、同制度の拡充推進を目的としたものです。
 
 技能実習制度の適正化を企図する取り組みとして、新たに技能実習の受入企業は、実習生ごとに技能実習計画を作成し、新設された「外国人技能実習機構」の認定を受けなければ、実習生の在留資格認定を申請できなくなりました。受入企業には、外国人技能実習機構への届出義務が課され、実習生受入期間中は、この実習計画に沿って技能実習を行わなければなりません。外国人技能実習機構は、その他に実習生の監理団体の許可基準や体制調査、実習生からの相談への対応・援助等を行います。今後は、実習生の人権侵害行為を防止し、罰する体制を強化することを目的に、地方レベル・国レベルの各行政機関が連携して対応するとされています。
 
 一方で、外国人人材の育成を通じた国際協力を推進すべく、優良な実習実施者(受入企業)と監理団体に限定して、実習生の受入が拡充されます。具体的には、実習生が所定の技能評価試験の実技試験に合格した場合には、技能実習の期間を現行の3年間から5年間に延長できます(※2)。また、適正な技能実習が実施できることを要件に、受入企業の常勤職員数に応じた実習生の受入人数枠を現行の2倍まで増加させることが認められます。
 
 このような技能実習法による新たな措置については、公布後1年以内の施行に向け、順次、具体的な取扱いが公表されていく予定です。
 
 (※1)「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」(※2)「技能実習3号」が創設されます