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税理士法人 成和新着情報

中小企業等の設備投資減税制度の留意点

  平成29年度税制改正では、中小企業投資促進税制の上乗せ措置が中小企業経営強化税制として改組されました。他の中小企業等の設備投資減税制度(中小企業投資促進税制や商業・サービス業・農林水産業活性化税制)と比較して、減税メリットが大きい反面、適用を受けるための手続きが煩雑であることに留意する必要があります。

 中小企業経営強化税制とは、青色申告書を提出する中小企業者等が、中小企業等経営力強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に特定経営力向上設備等の取得等をし、その設備等を指定事業の用に供した場合には、即時償却又は取得金額の7%(特定中小企業等の場合は10%)の税額控除(法人税額×20%を上限とし、控除限度超過額の1年間の繰り越しが可能)の適用が受けられる制度となっています。
 
 適用対象設備は2種類に分かれ、生産性向上設備(A類型)の場合は、工業会等から証明書の取得、かつ、設備投資前(注)に経営力向上計画の申請・認定が必要となります。また、収益力強化設備(B類型)の場合は、経済産業局へ投資利益率に関する確認書の申請・取得、かつ、設備投資前(注)の経営力向上計画の申請・認定が必要となります。
 
 このように、中小企業経営強化税制は各種手続きの要件や時間の制約があることに留意が必要です。
 
(注) 例外的に、設備投資後であっても取得日から60日以内に経営力向上計画が受理され、その認定を 受けることも可能。
   ただし、取得事業年度末までにその認定を受けられなければ、減税制度の適用は不可。
 
【国際税務教室】 外国企業等による輸入手続(非居住者の輸入及び輸入消費税申告)

  外国から我が国に到着した貨物(以下「外国貨物」とします。)を保税地域から引き取るためには、貨物が保管されている保税地域を管轄する税関官署へ輸入申告を行い許可を得る必要があります。加えて、外国貨物が消費税が課されるもの(以下、「課税貨物」とします。)である場合には、当該課税貨物を保税地域から引き取る者はその課税貨物について消費税を納める義務があります。この場合の外国貨物の輸入の許可と課税貨物の消費税の納税義務の関係を見れば、消費税の申告納税方式が適用される課税貨物の場合には、輸入消費税に係る申告書を税関長に提出し納税を行うことが輸入許可の要件とされています。言い換えれば、保税地域から課税貨物を引き取ろうとする者は、税関長に輸入の申告を行うと同時に消費税の申告と納税を済ませる事により輸入の許可を受けることができ、保税地域から外国貨物を引き取ることができます。このように、課税貨物を保税地域から引き取るためには、課税貨物を引き取ろうとする者による輸入申告と輸入消費税申告の横断的な申告が要件とされています

 その際、外国企業など日本に本店又は主たる事務所を有しない法人や日本に居住しない者(以下、「非居住者」とします。)が輸入者として外国貨物を保税地域から引き取るためには、自らの代わりに輸入通関手続を行う税関事務管理人を定め、あらかじめ輸入税関手続を行おうとする税関長に届け出る(関税法第95条)とともに、輸入消費税の申告書を提出する場合には、納税管理人を定め届け出る必要があります(納税管理人の処理事項が保税地域からの引き取りに係る消費税に関する事項のみである場合には、当該消費税の納税地を所管する税関長に届け出ることになります(国税通則法117条))
 
仮想通貨の消費税法上の取り扱い

  ビットコインに代表されるような仮想通貨の売買は、消費税法上、現在では「支払手段」の譲渡に該当します。そのため、国内において事業者が行う仮想通貨の譲渡については、非課税取引として消費税を課さないものとされています。

 平成29年度税制改正前においては、仮想通貨に関する特段の規定が存在しなかったことから、仮想通貨の譲渡は、資産の譲渡等のうち消費税を課さないこととされるもの以外の譲渡として、課税取引とされていました。しかし、平成29年度税制改正により平成29年7月1日以後、仮想通貨は、従前より非課税の対象であった硬貨、紙幣、小切手及び約束手形等と同様に、消費税法第6条第1項の規定により消費税を課さないこととされる「支払手段(ただし、記念硬貨に代表されるような収集品及び販売用のものを除く。)」に含まれ、その譲渡については非課税取引と取り扱うこととされました。
 
 また、仮想通貨の譲渡対価は、課税売上割合(課税期間中の課税売上高と非課税売上高の合計額のうち、課税売上高の占める割合)の計算から除外されることとなります。これは、支払手段の譲渡は課税売上割合の計算には含めないとされている消費税法施行令第48条第2項第1号の規定に則した取り扱いとなります。
 
 なお、施行日前の平成29年6月30日以前の仮想通貨の譲渡については、課税取引とされ、かつ、課税売上割合の計算上、その譲渡対価は分母と分子のいずれにも含まれることに注意が必要です。
 
 
【国際税務教室】 租税条約の適用手続き(租税条約に関する届出書) 

  非居住者又は外国法人(以下「非居住者等」とします。)に源泉徴収の対象となる国内源泉所得を支払う場合、租税条約により源泉徴収税額が軽減もしくは免除(以下「租税条約による減免」とします。)されることがあります。租税条約による減免の適用については、何ら特別の手続きをすることなく自動的にされるものではなく、所定の手続きを行う必要があります。

 我が国の場合、租税条約による減免を受けるためには、①支払の前日までに、②非居住者等が「租税条約に関する届出書」(以下「届出書」とします。)を、国内源泉所得の支払者を通じて、その支払者を管轄する税務署長に提出することが必要となります。したがって、原則的には届出書の提出がない場合には、減免なく国内法に規定される税率が適用されます。その場合においても、後日、非居住者等が届出書と共に「租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書」を支払者を通じて提出することにより、減免される税額との差額の還付請求ができます。
 
 これらにおいてはいずれも届出書の提出が必要とされ、当該届出書の提出者が支払者ではなく支払を受ける非居住者等であることに注意が必要です。ケースによっては、非居住者等が日本の課税当局に提出する届出書への署名を拒むなどして、届出書の提出ができない場合も想定されます。そのような場合は租税条約による減免の適用ができません。海外との契約は一般的に手取保証契約(グロスアップ契約)であることが多く、その場合には、非居住者等の手取額は租税条約による減免の適用の有無とは関係なく、契約金額の保証がなされます。他方、支払者の負担は(手取保証をすることにより)税が減免されない分だけ増額することになり注意が必要です。
 
 
【国際税務教室】 非居住者等への支払に対する源泉徴収と租税条約

  海外に所在する企業に対して支払をする際、源泉徴収の取扱いに注意を払う必要があります。

 所得税法によれば、非居住者又は外国法人(以下、「非居住者等」とします。)に対して、国内において源泉徴収の対象となる国内源泉所得の支払いをする者は、源泉徴収を行い納付する義務があるとされています。したがって、非居住者等への支払に際しては、当該支払が、①源泉徴収の対象となる国内源泉所得に該当するか否か、対象となるとすれば、②源泉徴収税率は何%かといった項目について、所得税法上の取扱いの整理把握が必要となります。

 ①についてみれば、対象となる所得は所得税法第161条の4号から16号(※1)に掲げられる所得とされますが、一般的には利子・配当・使用料といった「投資所得」や人的役務の提供対価や給与等の「勤労性所得」が対象とされることに注意が必要といえます(※2)。②の税率をみれば、原則的には20%の税率(含、復興特別所得税20,42%)が適用されます(※2)
 
 他方、非居住者等の居住地国と日本との間に租税条約が締結されている場合には、条約の定めるところにより上記の所得税法の適用が制限されることがあります。すなわち、上記にみた源泉徴収税額は、条約の定めに従って免除もしくは軽減されることがあります。このように、非居住者等に対して投資所得や勤労所得等の支払を行う場合には、所得税法上の取扱いを確認した後に、それが租税条約によりどのように修正されるかといった点についての検討が必要となります。
 
 (※1)   外国法人に対する支払は12号(給与)を除きます。
  (※2)   その他の所得、税率も存在します。

詳しくは、国税庁HP(https://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2884.htm)を参照ください。