民主党が政権政党となって初めての税制改正の議論が始まっています。マニュフェストに掲げた「子供手当」創設に伴い、所得税の「扶養控除の廃止」が、新聞の紙面を賑わせています。
その論議の中で、これまで「所得控除」で個人的事情を考慮していた所得税法の仕組みを「税額控除」に変更しようとする意見が出ています。
この二つには次のような特徴があります。
①「所得控除」⇒ 所得の高い人ほど減税額が大きい
②「税額控除」⇒ 所得に関係なく同額が減税される
①「所得控除」の支持者は、多くの税金を納めている人ほど、減税額が大きいのが【平等】だという意見です。また、②「税額控除」の支持者は、所得金額に関係なく減税額が等しいのが【平等】だという意見です。
双方とも【平等】という言葉を使っていますが、何を【平等】と考えるかは立場や状況によっても異なるものです。