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税理士法人 成和新着情報

【相続税対策】 生前贈与について

   3年以内の贈与加算の適用がない贈与?

  平成24年度の路線価も7月2日に発表されました。土地を贈与される場合の平成24年度の相続税評価額の算定ができます。 
 
相続税対策の一つとして、生前贈与があります。

しかし一般の贈与には、被相続人からその相続開始前3年以内に贈与を受けた財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算し、支払った贈与税を控除して再計算されます。従って、相続税対策としては贈与後3年を経過しないと節税効果がないことになります。一方、加算する必要のない贈与財産があります。
 
加算しない贈与財産の範囲

(1) 夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除
 
   贈与税の配偶者控除の特例を受けている又は受けようする財産のうち、その配偶者控除額に該当する金額

(2) 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
 
     非課税とされる直系尊属から贈与を受けた住宅取得等資金のうち、贈与税の課税価格に算入されなかったもの
 
Ⅰ夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除
   の特例
 
 1、特例の概要
 
婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できるという特例です。
 
 2、特例を受けるための適用要件
 
  () 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと。

  () 配偶者から贈与された財産が、自分が住むための居住用不動産であること又は居住用不動産を取得するための金銭であること。

 () 贈与を受けた年の翌年315日までに、贈与により取得した国内の居住用不動産又は贈与を受けた金銭で取得した国内の居住用に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること。

 () 同じ配偶者から過去にこの特例の適用を受けていないこと。
 
 () 一定の書類を添付して贈与税の申告をすること。
 
居住用不動産等の贈与が行われた年と同一の年中にその贈与者の相続が開始した場合であっても、贈与税の配偶者控除相当額については、相続税の課税価格に算入しない。(平成6年の改正以前においては贈与税の配偶者控除の適用が受けられなかった。)
 
この場合は相続税の申告書に居住用不動産等について贈与税の課税価格に算入する旨等の添付書類が必要になる。贈与財産のうち配偶者控除額相当部分については、贈与のあった翌年の贈与税の申告期限までに確定申告をしなければならない。
 
・前記の通り、この特例の適用を受けて被相続人から贈与され
    た居住用財産等については贈与後
3年以内に相続が開始して
   も 、「生前贈与加算」の対象に含めないことができます。
つまり2,000万円までの居住用財産が相続税も贈与税も課税されず移転され、相続財産の減少を図ることができます。

制度利用のポイント

    ・相続時に小規模宅地の特例をうける居住用宅地がなくなる
      場合もあります。
    ・贈与の場合の登録免許税は課税価格の2%となっているのに対し、相続の場合は課税価格の0.4%となっているため、相続の方が低いので相続対策として配偶者控除の特例を使う必要があるかどうか検討して下さい。(贈与の場合、不動産取得税も必要となります。)
 
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課
  税の特例
 
 1、制度の概要  

    平成2411日から平成261231日までの間に父母など直系尊属からの贈与により、自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築若しくは取得又は増改築の対価に充てるための金銭を取得した場合において、一定の要件を満たすときは、次の表の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となります。
 

 ○受贈者ごとの非課税限度額(注)

 贈与年分

住宅の種類

平成24
平成25
平成26
省エネ等住宅
1,500万円
1,200万円
1,000万円
上記以外の住宅
1,000万円
700万円
500万円

 (注)  既に非課税の特例の適用を受けて贈与税が非課税となった金額がある場合には、その金額を控除した残額が非課税限度額になります。

       ・非課税の特例の適用をうけて、贈与税の課税価格に算入されなかった金額は、相続税の課税価格に加算されない。相続開始年の被相続人からの住宅取得等資金の贈与についても贈与税の申告等が必要になります。
 
 
生前贈与加算の対象者以外の者への贈与
 
  被相続人から相続開始前3年以内に贈与をうけた者であっても、その者が相続又は遺贈により財産を取得しなければ、その贈与財産が相続税の課税価格に加算されることはありません。
  法定相続人以外で、遺言などにより遺産を取得しない人、法定相続人の配偶者、孫などへの贈与は相続開始前3年以内の贈与であっても相続税の課税価格に加算されません。
 
 
相続税 改正はどうなる?
相続税改正、25年度改正に先送り
相続税の基礎控除の引き下げ等を盛り込んだ相続税の改正が平成25年度以降にずれ込むことになりそうです。
平成27年度1月増税が、現時点でなくなったのではないとおもわれます。
今後の動向を見守りたいとおもいます。