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税理士法人 成和新着情報

税制改正議論の行方

平成21年度税制改正は、1月23日に政府において閣議決定され、今後、政府により国会への法案提出に向けた作業が進められることになります。
今回の改正では、住宅ローン控除の拡充、土地等譲渡所得の1,000万円控除の創設、中小法人の法人税率の軽減、相続税における非上場株式の納税猶予制度の創設・農地等の納税猶予制度の見直し、外国子会社配当金益金不算入制度の導入など、現状の経済金融情勢を踏まえた措置が盛り込まれており、今後の国会での議論、審議の行方が注目されます。
ところで、毎年税制改正についてはどのような過程を踏んで議論がなされるのでしょうか。
 

それは夏ごろ各省が提出する「税制改正要望」からはじまります。それを踏まえ、11月下旬頃に政府税調の「答申」が、12月中旬に与党税調と財務省のそれぞれの「要綱」が提出され、翌年1月の政府における「要綱」の閣議決定後、法案が作成され、国会での承認を経て4月に施行されるといった過程を踏んで改正がなされます。
政府税調では中長期的な租税政策も議論されるのに対して、与党税調は単年度の税制改正を主軸にしているといった特徴があります。
税制を考える上で、租税の中長期的な方向性と税制の単年度改正項目という両軸が重要とされますが、現下の厳しい経済情勢の中、税制は国民の生活に直結する重要なものであるがゆえに、これら機関の中でどのような議論がなされ、どのような法案が提出されるのかといった内容に注目し、税制改正議論の行方を重要視する必要があります。